ハンドボールビジネスコンサルタント
牟田
私はよく、これからハンドボールクラブを始めて稼ぎたいと考えている方から、
「集客方法は何がいいですか?」
などという、集客の相談を受けます。
しかし、「稼ぐ」という視点から考えると、大きくズレています。
なぜなら、「稼ぐ」ために始めようと思ったらまずはじめに取り組まなければいけないことは「コンセプト」を作ることだからです。
この「コンセプト」がないと稼げないばかりか、従来のボランティア指導やスポーツ少年団、部活動と変わらないクラブになります。
(決してボランティア指導やスポーツ少年団、部活動を否定しているのではなく、「稼げない」ということを強調しているだけです)
これからハンドボールクラブで稼ぎたい!と考えている方はぜひ続きを読んで、コンセプトについて理解してくださいね!
なぜ「稼ぐ」ためにはコンセプトが重要か?
まず、「稼ぐ」ことについて理解を深めていきましょう。
ビジネスとして継続するためには「稼ぐ=収益化」が必須です。
その売上で施設使用料やボール代、またはあなたの人件費が賄われるからです。
その売上がなければ、ただのボランティア指導となり、今までと何ら変わりありません。
そんなハンドボール界の現状に危機感を覚えたからこそ、あなたはハンドボールで「稼ぐ」ことを考えているのだと思います。
私自身もその1人です。
だからこそ、「稼ぐ」ことから逃げてはいけません。何も大金持ちになろうとか高級車に乗って豪遊しようというわけでもないはずです。(もし、そんな方がいたら時間がもったいないのでこの先は読まないほうがいいです)
では、「稼ぐ」とは何でしょうか?
私が考える稼ぐことの意味とは以下の通りです。
「稼ぐ」とは、あなたの商品やサービスで誰かの問題や悩みを解決し、収益を得ること
そして、ハンドボールで稼ぐとは、
ハンドボールやハンドボールを通じて、誰かの問題や悩みを解決し、収益を得ること
と解釈しています。
ただ、「ハンドボールを教えたい」というあなたの願いはどこまでいってもビジネスにならない=稼げないのです。
誰かの問題や悩みをハンドボールを通じて解決しているからこそビジネスとして「稼ぐ」ことができるのです。
つまり、その「誰」かの「問題や悩み」を解決したら「どうなるのか(未来)」をきちんと決めて示すことが「コンセプト」になります。
このコンセプトがない(ただ、ハンドボールを教えたい)ということは「誰」の「問題や悩み」を解決して「どうなるのか(未来)」がないため、いずれ集客で問題を抱えることになるのは時間の問題ですね。
コンセプトの重要性、分かっていただけたでしょうか?
コンセプトの作り方
では、その重要なコンセプトの作り方について解説していきたいと思います。
決めるのは主に3つです。
手順①誰(ターゲット)
手順②問題や悩み
手順③どんな未来(ベネフィット)
では一つずつ解説していきますね!
手順① 誰(ターゲット)
あなたのハンドボールクラブは「誰」向けですか?
まさか、「老若男女問わず」ではないですよね?
それでは、誰にも響きません。
例えば、あなたがランチにカレーを食べたいとします。
どちらのお店を選びますか?
A .カレー専門店
B .ファミリーレストラン
おそらく①ではないでしょうか?
もちろん、ファミリーレストランのカレーが大好きという人や、とにかく安く早く済ませたいという人もいるかも知れません。
ですが、カレーを食べたいという人のほとんどはカレー専門店を選びますよね?
なぜか?
それはカレー専門店のターゲットは「本格的なカレーを食べたい人」がターゲットだからです。
これと一緒で、「子ども向けのハンドボール」ではなく、「ハンドボール選手を目指す中学生のためのハンドボールクラブ」や「運動が苦手な子ども向けのハンドボール教室」といった具合にきちんとターゲットを言語化しなければいけません。
もしかすると、時間帯やコースによって「初心者向け」「上級者向け」「選手コース」とレベル分けしている場合もあるかもしれません。
ですが、その場合もきちんと「誰」向けなのか、コースごとにきちんと言語化しないとターゲットに刺さりません。
「誰」とは子どもや大人といった「年代」だけではなく、競技志向やエンジョイ志向といった「志向」まで含めてのターゲットです。
年代、志向まで含めてターゲットを決めましょう!
手順② どんな問題や悩み?
手順①で誰向けか決まったら、次に考えるのはその方たちの「どんな問題や悩み」を解決するか?ということです。
その方たちはどんな問題や悩みを持っていますか?
「大会で優勝したいけど苦手なプレーがある」
「子どもに何かスポーツをやらせたい」
などなど人それぞれさまざまな悩みを抱えています。
その問題や悩みを知らないことには、あなたのハンドボールクラブが本当にターゲットから選ばれることにはなりません。
なぜなら、人は問題や悩みを解決するために商品やサービスを購入するからです。
それはハンドボールクラブだけに限らず、どの商品やサービスについても言えることです。
なので、ターゲットの方がどんな問題や悩みを抱えていて解決したがっているのかを深く深く考えなければいけません。
またがそのターゲットの人たちの話を聞いて、ターゲットの行動や心理をよく学ばなければいけません。コンセプトを固めるためにはとても大事なことなので、しっかり時間をかけてでも取り組んでくださいね!
手順③ どんな未来が待ってる?
手順③で出た、問題や悩みを解決した先にある未来のことをベネフィットと呼びます。
そのベネフィットをきちんと言えますか?
似た言葉で「メリット」もありますが、ベネフィットとの違いがわかるでしょうか?
簡単にまとめると
メリット→特徴、長所
ベネフィット→待っている未来
となりますが、もっと分かりやすく小学生のハンドボールクラブでよくある例で考えてみると、下のようになります。
メリット→「走る」「跳ぶ」「投げる」の運動要素が入ってます!(特徴、長所)
ベネフィット→苦手な運動がなくなり、運動会や体育の授業で大活躍できます!(待っている未来)
あくまでも参考に。
このようにあなたのハンドボールクラブに通うことで得られる「未来=ベネフィット」を言葉や写真、動画などでしっかりと伝えることが大切です。
もし、すでにクラブを始めている方なら今までの保護者や卒業生、現在のクラブ会員さんに聞くなどすることも重要です。ベネフィットのヒントが隠されている筈です!
コンセプトを決めるときはまず徹底的なリサーチを!
コンセプトについての理解は深まりましたか?
まとめると、
①誰の
②どんな問題や悩みを解決したら
③どんな未来が待っているのか
これらを考えることがコンセプトになります。
このコンセプトが決まり、ターゲットにバチッとハマると、お客様から選ばれやすくなります。
すると、下手な集客のノウハウなど必要なくなります。
なぜなら、そのコンセプトに惹かれてあなたのハンドボールクラブを選ぶからです。
そのためには、とにかく徹底的なリサーチが必要です!
ターゲットの方に直接聞いてみてもいいですし、SNSやネットでリサーチしてもいいと思います!
そのリサーチが上手くいけば「コンセプト」も決まりやすくなりますので、ぜひ時間をとってリサーチしてくださいね!
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